実を言うと、「宮沢賢治の作品」は敬遠している私。
嫌いではないのですが、情緒溢れすぎて難しいというか・・・。
どこか寂しく切なく、はっきりと答えられないモヤモヤ〜っとした感覚が ちょっと苦手なんです。
多くの人を魅了してきた作品たちなのは 分かっているのですが、今まで手を出せずにいました。
「オツベルと象」も この絵本で初めて読みました。
手に取った切っ掛けは 荒井良二さんの絵。
好きな作家さんの絵ならば読めるかも、と思い
図書館から借りてきました。
他のものを知らないので なんなんですが、
林の中からオツベルの屋敷まで 象の大群が押し寄せるところなどは、迫力があり 恐ろしくさえ感じました。
独特の文章や、言い回しなども魅力的。
子供達の耳には馴染みのない言葉や文章ですが、やはり文学的で美しい・・。
ストーリーはわかりやすい物なので、ところどころ補足が必要な個所は説明してあげれば 子供にも読んであげられる作品だと思います。
ただ、やはり読後の寂しいような感覚が、何と表現したらいいのか・・。込められた作者の思いや風刺(?)は、言葉で説明しにくいですね・・。私の「宮沢賢治力」が足りないせいでしょうか?