ぼうしをなくしたくまが、ぼうしを探し回って、見つける、
そんな単純なおはなしかと思っていました。
でも、せっかくぼうしがみつかっても、
くまに笑顔はありませんでしたね。
我が子にも読みましたが、4年生のクラスで読み聞かせしてきました。
うさぎがあかいぼうしをかぶっていることに、みんなすぐに気づきました。
いつ、くまが気づくんだろう?と思いながら聞いていました。
うさぎとくまが見つめ合う場面では、こどもたちも息をのんで
じっと見つめていました。
どうなっちゃうんだろう、と、緊張感が高まり、
クラスがしーんと静まりかえりました。
「くまがうさぎを食べちゃったんだよ」
と言う子もいました。
うさぎをさがしているりすに対してくまが言ったことについても、
「うさぎとおんなじことを言ってるよ」
という声も聞こえました。
私自身、現在は神奈川県在住ですが、関西出身なので、
自分にとってもしっくりくる言葉だったので、
気持ちを入れて読めました。
「心が晴れない」というおはなしも、
たまにはいいものだと思いました。