誰にでも訪れる死。
世界中で、人間も動物も…。
そして悲しみの向こうに「いのちのふね」があるという発想はとても救いです。
死んだものを包み込み、死んだものを解放する「いのちのふね」。
死んだものがまた新しい生命として戻ってくる、輪廻観のお話ですが、とても心泡われる話です。
悲しみの向こうには解放があるのだと考えると、どれだけ人は救われることでしょう。
雲の中でゆったりと椅子に座って本を読んでいるおじいちゃん。
ブランコに揺られているおばあちゃん。
二人の笑顔がとても素敵でした。
死んだものたちが、みんなで共存している世界も素晴らしいと思います。
今年、3月11日、とても悲しいことがあって、多くの人たちが「いのちのふね」に乗りました。
せめて亡くなられた方々が平安でありますように。
20年前に書かれたお話とのことですが、現在において、とても意味深い作品です。