風の電車に乗るのは、たんぽぽの綿毛。
新しい場所を求めて、たんぽぽの綿毛は旅に出ます。
森の中、暗い谷間、海岸に停泊しているヨット、広い台地・・・
たんぽぽの綿毛が降り立った場所は、
どこも明るい光に満ちて輝きだします。
最後に残った私は、どこに咲いたらいい?
娘が小さい頃は、必ず、綿毛を見つけると吹き飛ばしていました。
「どこに行くんだろうね。」
親子で、綿毛の行き先を心配しながら、
「どこかで、咲いてくれたらいいね。」
そんな会話をしていたのを、懐かしく思い出しました。
娘も、たんぽぽの綿毛のように、
いつかは、自分の元から飛び立っていきます。
そして、どこか新しい場所に、自分の降り立つ場所に降り立って、
根をはることでしょう。
そこで、精一杯生きていってほしいです。
詩的な文章が、心の奥底にズンと下りてきて、
なんだか勇気づけられるます。
葉祥明さんの優しく明るく美しい絵に癒されます。
小さなお子さんでも楽しめますが、
メッセージ性を考えると、小学校高学年のお子さんにもおススメ。
私も、結構気に入っています。