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しばてん」 12歳〜のお子さんに読んだ みんなの声

しばてん 作・絵:田島 征三
出版社:偕成社 偕成社の特集ページがあります!
税込価格:\1,650
発行日:1971年04月
ISBN:9784032040500
評価スコア 4.71
評価ランキング 1,475
みんなの声 総数 16
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12歳〜のお子さんに読んだ みんなの声から

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  • しばてんの存在

    とても深い本です・・。
    高学年以上なら、それぞれの思いを持って受け止めてくれそうな気もしますが
    どちらかというと大人向けだと思われます。

    ちょうど、戦後間もないころの孤児・浮浪児の本を読み終わったところだったので
    私の胸にはとても響きました。
    行くところのない弱者に
    同じ弱者が暖かい心をもって向き合うことは
    なかなか難しい側面もあると思います。

    人間の心の底を深くのぞき込むような本だと思います。

    投稿日:2017/03/21

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  • 何度も読みたい本

    中学生への読み聞かせに何回か読んでいます。
    それでも、まだ私の中ではすとんと落ちた感じがしません。
    読むたびに考えさせられます。
    ただ、何度読んでも村人たちのしたことを心底憎むことができません。
    弱くて虐げられた人々が、あのような立場になった時、
    しばてんのせいにしてしまえと思う気持ちが出てきてもしょうがないと思えるのです。
    しかし、みんなの心の中にしばてんが生きています。
    作者のあとがきに書かれているように、いつか「こういうことなんだな」と
    わかる日がきたらなあと思います。
    そして、聞いてくれた生徒たちも同じように思う日が来てくれたら、
    読み聞かせをしている者として、望んでいることです。

    投稿日:2015/11/18

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  • 意欲作です

    妖怪?のしばてんと間違われた?たろうの話。あとがきに作者の思いが書かれていました。
    「子どもたちに影響をあたえる絵本作家として、責任を感じる。この絵本が子ども達の成長過程で、あるいは青年になってからでも、かれらの心の中で発酵して、あの絵本の作者がいおうとしたことは、このことだったのかと心に沈んでくれることです。」
    要約するとこんな事を書いていました。
    すごいなと思いました。
    その本を選んで読み聞かせる私にも、責任、願いはあるのですが。
    ただ、初めて話を聞いた息子には、よく分からなかった。
    たろうは、その後どうなっちゃったんだろうね?息子にもたろうはしばてんに思えたのでしょう。きっと帰ってくるって。
    答はわかりません。ただ、この本は村人がたろうをあるときは、妖怪扱いし、ある時は救世主扱いし、そして都合の悪いところをたろうに押しつけてしまうところに大きな問題があると思うのです。役人には、「しばてんがやった」というのは、たろうとしばてんを同一化してしまている。
    それが伝わらないのは残念なのですが、それがこの本の弱点かもしれません。
    子どもの心に残って、実はあの話はこういうことを言いたかったんだって、いずれ感じてくれる。それがねらいです。
    絵について見れば、田島征三にしては随分と抑えた感じがしました。「くさむら」や「とべバッタ」のような爆発するような絵と正反対なところに、込めた思いがあるのかとも思います。

    投稿日:2009/05/29

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