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おおきくなりすぎたくま」 大人が読んだ みんなの声

おおきくなりすぎたくま 作・絵:リンド・ワード
訳:渡辺 茂男
出版社:ほるぷ出版 ほるぷ出版の特集ページがあります!
税込価格:\1,650
発行日:1987年
ISBN:9784593561230
評価スコア 4.43
評価ランキング 11,886
みんなの声 総数 13
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大人が読んだ みんなの声から

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  • 躍動感のあるイラスト

    コールデコット賞を受賞した作品ということで読みたいと思いました。
    モノクロで描かれた、とてもレトロな作品です。
    ページ数が多いので、読むのが大変かなと思ったのですが、左ページはシンプルで短い文章、右ページは大画面のイラストというスタイルで進むので、アニメーションを見ているような感じで、どんどん読みすめられました。
    イラストは躍動感があり、とても迫力があります。モノクロなのにすごいなと思いました。

    投稿日:2024/03/08

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  • 少年の心を見守る

    読みかたりボランティアの仲間が読んでくれました。そのため、大人の私が読んでもらった印象です。
    出版されてから30年以上経っているためか、タイトルはよく知っていました。昔読んだことがあるような気もするのですが…覚えていませんでした。

    タフであることに価値があり、熊を仕留めることがステータスの証しと信じている少年。彼の生まれ育った環境がそうさせているのでしょう。
    これほどの分かりやすいマッチョイズムは現代日本社会ではあまり馴染みがないかと思います。しかし、ある世間の価値を通してあまり深く考えることなく、ひとつの分かりやすい型に「カッコイイ」と憧れる一部の子どもというのは普遍的な存在ではないでしょうか。

    主人公のジョニーもそんな子どものひとり。
    彼の理想と実際の行動の乖離は、いつか悲劇を生む。読者はそのような不安感を抱きつつこの物語を読み進めなければなりません。
    予想通り、彼は行き詰まる。悲しいラストを想像し、読者の不安が最高潮に達したのち、まさかの解決法が示されます。それも、子どもが本当に納得できる方法で。
    考えてみると、この物語は初めから主人公を見守る大人たちのまなざしが丁寧です。
    ジョニーが理想の自分を追い求めておきながら、実際には子どもっぽい感情に負けて間違いを犯してしまう、それでも大人たちはすぐにはそれをとがめない。彼が自分自身で落とし前をつけることができるようになるまで待つ。大人として勇気ある態度だと思います。
    全編を通して、子どもを導く責任に満ちた絵本です。

    投稿日:2019/11/28

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