大人が、ぜひ読んでおくべき本ではないでしょうか。
虐待で亡くなった子どもの話なので、読み聞かせには不向きだと思います。
主人公のぼくが「ぼく うまれたんだって」のように客観的に語っているところが
余計に悲しくなります。
”お友達と遊ぶ” ”笑う” ”お母さんに抱っこ”
どこにでもある、こんな普通の事がこのぼくには理解できません。
しゃべったことも、笑ったこともないからです。
ぼくが生まれてきた意味は何だったの?
そう問いかけているように感じます。
最後のページと最初のページはつながっているようにも見えます。
ぼくはまた同じ人生を繰り返すのでしょうか。
いいえ、最後のページは花が一輪描かれています。
生まれ変わったら、楽しいこと全部味わうことができる。そう思えました。