読み聞かせで中学年くらいの子たちに聞かせたいのですが、なかなかタイミングが合わずなのです。
でもたぶん、引き込まれていくのではないかと思います。
ちょっと臆病でいじめられがちなマルチンが、ある日夢の中で妖精に、“まほうのたね”をもらいます。
「かぼちゃおばけになーれ!」と唱えながら投げつけると、相手がかぼちゃおばけに変身してしまうという、“かぼちゃおばけのたね”です。
マルチンは朝起きてから次々と、マルチンのお姉さん、学校の先生、上級生の男の子、鉢を割ってしまったお家のおばさん、いじめっこの男の子・・・かぼちゃおばけにしたい人に出会いました。
だけど、相手に投げつけようと思うたびに、マルチンは相手の人の優しさやいたわりという、違う一面をふと覗き見る気がするのでした。
そして、マルチンは誰もかぼちゃおばけになんてせず、そのたねを海へ捨てるのです。
とても優しい絵柄と、マルチン自身の優しさと、マルチンを取り巻く人たちのやさしさとにあふれて、素敵な絵本です。
大好きです。