「マドレーヌ」シリーズ作品との出会いは、妊娠中書店で見つけた「げんきなマドレーヌ」から始まりました。
可愛らしいマドレーヌちゃんを見ていて、胎教に良さそうと購入したのを覚えています。
息子が生まれ、3歳の頃に読んでみましたが乗り物作品ものへばかり目が行くようで、残念ながらこの可愛らしさを共感してもらえませんでした。
「アメリカのマドレーヌ」と「マドレーヌのメルシーブック」はルドウィッヒ・ベーメルマンスの遺作として未完の状態で残され、スケッチやメモなどを元に孫のジョン・ベーメルマンス・マルシアーノが完成させた作品です。
さて、この作品はルドウィッヒの発案をマルシアーノが作品におこしたものだそうです。
ジャクリーン・ケネディとの交友の中で生まれた経緯について、あとがきで詳細に述べらています。
大統領の娘ミス・ペネロペ・ランダル(ニックネームはキャンドル)ちゃんは、ホワイトハウスの中に住み、とっても淋しい思いをしている女の子。
お父さんが大統領という事は、こんなにも窮屈で退屈な生活を強いられるのかと思うと気の毒です。
そんなキャンドルちゃんのところへ、パリからマドレーヌちゃんご一行が遊びにやってきます。
相変わらずの二列に整然と並んだ様子も可愛らしい。
宿舎のベッドの並びにもクスリとしてしまいます。
マドレーヌちゃんたちと仲の良い魔術師までトランクにもぐりこんでいて、先を読む前にワクワクでした。
ホワイトハウスの中で迎えたイースターの楽しげな様子に、これぞアメリカ!っていう感じ。
私が好きなのは、マドレーヌちゃんとうさぎに化けてる魔術師がキャンドルちゃんのお部屋で三人で遊びに夢中になっているところ。
そして、この後の素敵なファンタジックな二人の体験。
とっても綺麗でした。
魔術師(うさぎ)が、なかなか良い味を出してましたねぇ〜。
ルドウィッヒ作品に似せるよう、絵には相当力を入れて取り組んでいるといわれるマルシアーノの作品ですが、そんなことに頓着する必要はありません。
間違いなく“ルドウィッヒの精神世界”を継承している秀作だと思いました。
これからの子どもたちにも愛される事間違いなしのシリーズです。