「すいかのたび」 大人が読んだ みんなの声

大海原にすいかが一個浮かんでいます。
いろんな生きものがやってきて、遊んだり休んだりして去っていきます。
でも、すいかは自分では何もできません。
すいかはいつも受け身です。
そんなところにやってきたくじらが、一緒に旅をしようと言ってくれました。
くじらは身体も大きいけれど、心も大きいですね。
二人の旅はどこまで続くのでしょう。

すいかは　ゆらゆら　うみをたびしていました
そこで出会ったラッコやタコはスイカを止まり木のようにして　休んでいました
みんながすいかがゆらゆら浮かんでいるのを・・・・・
どこか　安らぎの場所にしているのが　　ホッコリさせてくれます
すいかは　旅しているのです
なんの　目的があるわけでもないような・・・・・
たび　　私達は生きている中で　いろんなところを旅してみたくなります
私は　人生一生旅だと感じています
すいかのような　　力を抜いた　旅がいいですね〜

すいかだから体もへったくれもないんですけどね。大海原をどんぶらこどんぶらこと旅するすいか、ある意味このような生き方に憧れる。何が待ち受けているかわからないが、全て投げ出して大海原に逃げ出してしまいたい、そんな感情を抱かせる本。

高畠さんの本が大好きなので手に取りました。
すいかがのんびりと海に漂流しています。そのたびの様子をほんわかと描いています。
特別大きなおちがあるわけではありませんし、物語に起伏があるわけでもありません。

しかし、このスイカのまったりした旅のテンポがいいなあと思いました。癒されたいときに大人が読みたい一冊だと思います。

広い海に西瓜が、ただゆらゆらしているだけというのに本当は一番の贅沢かもしれないのかなあって思いました。海の魚たちが傍に来てくれるので寂しくないし、気楽でいいなあって思いました。ちょっと人間関係に疲れてしまった時にやりたいなあって思いました。高畠純さんの絵が好きです。

単純で、高畠さんらしい面白い絵本でした。
発売当初から気になっていたのですが、売れきれが早くなかなか手に入らず、やっと読みました。
想像していたより、小柄なサイズの絵本です。
（ハンドブックまで小さくはありませんが）パッと見紙の大きさはＢ６くらい。
スイカを見つけてしばらく一緒にいる海の生き物たちが、それぞれとてもかわいかったです。特に、どこを見ているのか見当がつかないたこと、最後にやってきた大きな黒いクジラ！存在感があってよかったです。
短いお話ですが、読み返しても全然飽きないです。むしろ何度か繰り返して読んだほうがそれまで気付かなかった動物たちの表情に気付けたりとか、絵や文から受ける余韻を面白く感じられるようになりました。