過激なしつけの本があるらしい、と小耳にはさみ、読んでみた本です。
決して可愛いとは言えないけれど特徴のある独特なタッチの絵、
そしてハッピーエンドとは程遠い結末ばかりの短編ストーリーが
全部で10話収録されています。
作者がドイツの方なので、登場人物の名前が「フリードリッヒ」とか
「ルートヴィッヒ」といった、読みにくい名前だったりしますが、
内容的には、現代にも十分通用するインパクトのあるしつけ絵本になっています。
1年間、爪も髪も切らなかったせいで汚い人間になったペーターの話、
一人で留守番中、火遊びをしたせいで焼け死んでしまったパウリンヒェンの話など、
子供の「〜するとどうなるの?」の疑問の究極の答えをのべているように思います。
口先だけで「こうなっちゃうよ」と言っても子供想像力にも限界があるので
なかなか伝わらないこともありますが、この絵本を読みながら
「こんな風になっちゃうんだよ!」と言うと、子供にもとてもよく伝わると思います。
息子にもこの絵本を読み聞かせてみましたが、「うわ!」「こんなになっちゃった!」
などと、すごく反応がよかったです。
実際、遭遇することのできない光景に絵本を通じて遭遇してしまった!
という感じでしょうか、子供なりにとてもインパクトがあったようで、
一人でも絵本をめくって見返していました。
同じ内容でも翻訳者が違う「ぼうぼうあたま」という絵本もあります。
「ぼうぼうあたま」の方がおそらくより原作に近い翻訳だろうとは思いますが、
個人的には、「もじゃもじゃペーター」の方が読みやすいように感じました。