男の子ばかりの家に待望の女の子が生まれました。女の子の洗礼用の水をくみにいったまま帰らない子どもたちに業を煮やしたお父さんは、「カラスになってしまえ」と言ってしまいます。大きくなった女の子はお兄さんたちがカラスになってしまったのを知って一人助けに旅立つという話です。
話もさることながら、ホフマンの絵もリアルで私が小さい頃一番こわい話ナンバーワンでした。途中、子どもを食べてしまうという太陽や月が出てきたり、女の子が自分の小指を切り落として鍵にしたりと大人になった今でも内容を覚えていました。子どもができて久しぶりに本を購入し子どもに読ませたところ、じっとおとなしく聞いていましたが、どう思っているのでしょう。何度も「読んで」とせがまれるので、好きなんでしょうね。怖いもの見たさなのかな?
ツベルガーの絵で同じ「七羽のカラス」の本がありますが、こっちのホフマンの絵の方がお話にマッチしていて私は好きです。瀬田さんの翻訳もすばらしいです。