友人が、「この絵本は!」と感激したところから始まりました。
彼女が幼稚園時代に読んだ絵本だったとかで、時を越えた絵本との再会に感動し、私に紹介してくれたのです。
読んでみたら、なんともほのぼのしたお話しでした。
主人公の「ころ」が好きなものは、「ぶらんこ」と「おやつ」、そして「ことりのはね」。「ぶらんこ」と「おやつ」は、普通の子どもなら、誰しも知っている、好きなものでしょう。
それが、「ことりのはね」とくるのですから、子どもはどんなものかと興味津々、お話しにすっかり惹き込まれてしまいます。
「ころ」が、羽を一枚ずつ干しますが、すてきなきれいな羽がページいっぱいに描かれ、幼かった頃の私の友人は、おそらく当時その一枚一枚を見入ったことでしょう。
ひょうひょうとした風貌の「ころ」ですが、干していた羽が一枚もなくなった時と、からすと戦う時の顔は圧巻。
自分の力を出し切って戦う「ころ」が、健気でカッコよく、子どもたちの共感を得る絵本でしょう。