去年の夏、里帰りした時に、押入れから山のような絵本を発見した私。
自分も、子供の頃に帰ったような気持ちで、息子に読み聞かせました。
この本も、その中の一つ。
私が子供の頃、幼稚園から頂いた「こどものとも」版だったので、書店や図書館では見かけませんでした。
それが、今回、こどものとも6月号として発刊されているのを見て、びっくりしました。
りすのころは、鳥の羽を集めています。
集めた羽は、まくらにしているのです。
一つ一つ、大切な思い出のある羽。もう78枚も集めました。
ところが、ある日、お日様に羽を干していると、羽がなくなっていました。大変!
あちこち探し回る、ころ。どこにもなくて、お母さんに聞いてみることにしました。
お母さんは、「ついておいで」とあるところへ、ころを連れて行きます。
さて、ころの羽根は、いったいどこにあるのでしょう。
ころの優しさがとてもよく伝わります。
そして、ムクドリを守って戦った、ころの勇敢さ。
子供たちは、ころの勇気に感嘆するのではないでしょうか。
作者は、この絵本を書いた当時、植物園で働いておられたそうです。
植物園には、たくさんの生き物が訪れたそう。
この絵本は、勤務中にいつのまにかできあがっていたみたいです、と、きたむらえりさんは語っておられますが、納得できます。
この絵本の見所の一つ、たくさんの鳥の羽根の絵には、子供の頃の私自身、「どんな鳥が落としたのかな?」と想像を膨らませたものでした。