「ぼくは弟とあるいた」「ぼくと弟はあるきつづける」のシリーズ3作目。
この話は少し過去に戻り、家族だまだ幸せだった頃、エルタンが生まれて新しい家を建てて、順風満帆に幸せを満喫いている頃のお話になります。
とわいえ、暗い影はそこかしこに伸びてきていて、
ぼくたち家族と仲良くなった“ミッシャ”母子(オヤコ)は、近隣のどこかの国から戦乱を避けて亡命してきているような口ぶりでした。
本にはこの物語が黒海沿岸の地域を舞台にして描かれていると書かれています。
黒海……。国は「トルコ」なのでしょうか?
風景からはそんな感じがします。
物語がすべて終わった次のページに、普通ですと作者の後書きとか、発行年月日とか、発売元とかがわかりやすく表示してあるものですが、
それが描かれているのはぺーじの右上に小さくそのページの絵の邪魔にならないような感じで、申し訳程度に記載されていました。
そして、このページには荒涼とした砂漠(もしくは海)のモノクロの背景が描かれていました。
私はこのページこそ、作者が一番描きたかったのかもしれないなぁと、思ってしまいました。
もしも、この作品を学校などで読み聞かせするときは、ぜひ、この最後のページまでしっかりゆっくり捲って、子どもたちに見せてほしいです。