タイトルも版画のイラストも、強烈なインパクトがありますね。
恐怖さえ感じる表紙のお母さんの顔に、なかなか読めないでいたのですが、中身は良い意味で想像とは全く違うお話でした。
高齢出産でうまれた主人公のぼく。
お父さんお母さんは、ナスビを育てている農家で、ご飯はいつもナスビ。
貧乏だったけれど、いつも笑顔だったお母さんが、ボクが小学生の頃にいきなり鬼の形相で、ナスビを売ってくるように命じるのです。
ボクがその理由を知るのはだいぶ後なのですが、この理由というのが、涙なしでは読めません。
このお話は作者の原田さんの実話なのですが、子育てについて、
どうかたくましい子に育ててあげてください。
とおっしゃっています。
きっと子供の頃の経験が糧になっているからこそのお言葉なのだと思いました。