このLIFEというタイトルに惹かれて手に取りました。
優しい顔をされたおばあさんが上向き加減で、少し微笑んでいる表紙は、それだけで気分が上向きになる気がしました。
Lifeという筆記体の文字に蝶々が止まって、その周りには色とりどりのお花・・
このおばあさんの生きてきたLIFE=人生を私にも見せてくれるのかなという期待を持ちながら読み始めました。
このお店。とても素敵なお店。
お店の人もいなければ、お金もいらない・・でも人それぞれの人生が詰まった素敵な品々が並ぶのです。
最愛の人をなくして意気消沈、生きる気力を失ったおばあさんは、大好きなおじいさんが育てていた花を育てる気力もありませんでした。
それほどに憔悴しきっていたのでしょう。
そんなおばあさんが置いていった花の種。
それを育ててくれた人たち。
家族が3人になったからと、二人用のコーヒーカップを置いていく人、2人の生活が始まるからとそのカップを持って帰る人・・その代わりにレターセットを置いていく二人。
その理由は、「これからは二人でいくらでも話せるから」
と。
一つ一つの出会い方も素敵で温かく、涙が出ました。
季節が巡って・・おばあさんはまだ変わっていなかったのだけれど、皆が咲かせてくれた色とりどりに咲く花を見て元気になっていきます。
ずっと下を向いていたおばあさんが少しずつ前を向き始めるシーンが感動的でした。
この本は・・大人の方に是非読んでほしいです。
こんなに優しい気持ちにさせてくれたことに感謝の絵本です。