この作品は、原作者のオーパル・ウイットリーさんの少女時代の数年間に実際に書かれていた日記を作品化したものです。少女は、直向きで新しいお母さんの言いつけにも口ごたえする事無く、一生懸命尽くしている姿が痛々しく、そんなオーパルを優しく向かい入れてくれる存在や友達と呼べる動物たちもおり、少女の喜んでいる様子や気持ちも読んでいると伝わって来るのですが、バーバラ・クーニーさんは、それを見事に表現されております。ただ、始めのページから終わりまで、どのページのイラストを拝見しても、少女の表情が、とても寂しげでうつむいており、瞳も、口元も一切微笑んでいる姿がございません。喜びで頬がピンク色に色づいたであろうシーンさえも、イラストからは伺う事が出来なかったのがちょっと残念ではございました。
胸が締付けられた作品でございました。