落語「たがや」の江戸・両国の花火見物の舞台だけを借り、
本来は手討ちのエピソードを、橋の上でのお産騒動に置き換えた作品。
何ともおめでたいお話になっています。
「たが」という、桶や樽の外側にはめてある竹製の輪を作る職人
「たが屋」のしんさんは長屋のみんなに誘われて、身重のおきよさんと
花火見物に出かけます。
ところが、見物客でにぎわう橋の上で、おきよさんが産気づき、
居合わせた産婆さんの助けで、無事出産、めでたし。
江戸っ子人情話というべきか、周りの人々のノリがいいですね。
落語テイストのテンポのいい展開が楽しいですね。
花火のシーンは、川端誠さんがリアリティーにこだわった、とのこと、
さすがの迫力です。
お産を経験した身にとっては、橋の上で出産!!とびっくりですが、
案外こういう光景はあったのかもしれませんね。
昔の暮らしということで、長屋、たが、桶、おかもち、とりあげばあさんなど、
ちょっとした勉強にもなります。
花火の疑似体験しながら、江戸風情を楽しんでほしいですね。