『川は生きている』『道は生きている』『森は生きている』の3部作に感銘を受けたので、
こちらも読んでみました。
日本の国土を育んできた、川、道、森とはまた違う視点から、
つまり、米作に焦点を当てて、その恩恵を解説してあります。
お米がいかに優れた作物か、稲作が日本人にとっていかに大切なものだったのかがよくわかります。
縄文時代からの解説は、日本の歴史そのもの。
写真や地図などもふんだんに紹介し、読者の身近な関心も引き出してくれます。
調べ学習の題材がたくさんあるような気がします。
農業問題に危機感を感じた作者の想いも伝わってきます。
日本人なら、もう一度、お米について考えよう、と思えるはずです。
また、文章の語り口も素敵で、思わず聞き入ってしまうような説得力があります。
小学校高学年くらいから、是非読んでほしいです。