スズキコージさんの迫力ある絵もアーサービナードさんがつづる言葉も好きで、この本を手にとりました。
それだけのきっかけだったのですが、このお二人の国のことまで考えると、なんだか複雑な組み合わせだなとおそるおそる読んだのもまた事実。
ドームが広島で刻んできた時の流れが、今のドームの役割をとてもひきたたせてくれています。
娘によんでいて、当時起きてしまったことに思いをはせました。
人間が起こしてしまったこと。失ってしまったこと。いまを生きる私たちが担う役割。子どもたちに残したいもの。目をそらしてはいけないこと。
戦争は遠い昔のことではなくて、これから作ってはいけない未来となりうることもあることを感じました。娘は、本当にあったことなの?と聞くので、本当にあったことだよと教えました。そのとき何を感じたのか聞き出しませんでしたが、年をかさねるなかで何度でも読んでみてほしい本だと思いました。そのときどきの娘に何かを語りかけてくれる絵本だと思います。