「おれたち、ともだち!」シリーズも、第8巻目になりました。
ともだちがほしかったキツネも、たくさんのともだちができましたね。
今回は、物語というよりも、
五七五調で詠むふしぎなおまじないとなっています。
「みてほしい きづいてほしい しらんぷり」
ちょっとクスッと笑わせてくれるおまじないや、
「春よりも キツネ もっと 春になる」
ほのぼのとするおまじない、
「こんにちは 声がかすれる すれちがい」
・・・・・・
など、素敵な降矢ななさんの絵がマッチして最高の出来です。
どのページをとっても楽しめるし、納得したり笑えたりと、
とくに、シリーズを読破している人のほうが、絶対気に入ると思います。
「バイバイと 手をふりながら かえれない」
手をあんなに振っていつまでもいたら、帰れませんよね。
娘も、ある時期、ともだちと「バイバイ」するのがいやで、
毎回毎回、手をふりながら泣いていたことを思いだしました。
「なかなおり たがいのはなに カタツムリ」
こんな仲直りの仕方があるのか〜と感心したシーンです。
まだまだいっぱい素敵なおまじないはありますが、ラストの
「このほしで であえたことに ありがとう」
この言葉が一番好きです。
キツネが、オオカミに出会わなければ、
このシリーズは出来なかったのですから。
本当に、キツネさんに出会えてありがとう。
オオカミさんに出会えてありがとう。
この絵本に出会えてありがとう。
この絵本を作っていただいた内田麟太郎さんと降矢ななさんにありがとう。
おまじないの内容もそうですが、
特に降矢ななさんの絵を存分に楽しんでください。
春夏秋冬で、綴られている点もお見逃しなく。