田島征彦さんの講演を聞く機会があり、この本の存在を知りました。
地震・津波が出てくるのでこの震災でまた注目を浴びている作品なのだとか。
絵を描くことが好きなおじい。村人のために絵は描いても侍の頼みは聞かないところに、おじいの気骨が窺えます。
婚礼祝いの最中にやってきた地震と津波。
人々の幸せも生活の営みもすべて飲み込んでしまいます。
絶望の中で人々の気持ちをすくいあげるものは何でしょう?
おじいが人々の気持ちを汲み取って描いたなまずには、人々の希望や願いがこもっていたことと思います。
希望や願いの先に幸せがきますようにと、願わずにはいられませんでした。