可愛らしさと、貸したものの使われ方の意外性と楽しさで、ほっこりする絵本でした。
ぼくは、ぼくのものを次々に動物たちに「かしてあげたいな」と考えます。「だって、こんなことができるんだよ〜」と。
スプーンは、てんとうむしのすべりだい。
てぶくろは、りすのぶらんこ・・・。。
幼い子にとって、「かしてあげる」ことは実はたいへんなこと。きょうだいの間でも、友達の間でも「貸す、貸さない問題」(!)は社会への第一歩。大人は子どもが「かしてー」「いいよー」と言えるように心を砕きます。
こんな可愛い形で「かしてあげる」を知ることができたらうれしいですね。相手のうれしさが、自分の喜びでもある ということが、この絵本を読むことで すーっと入ってきました。「かしてあげたいな」と言っている男の子の優しい笑顔が印象的です。