作者のユリ・シュルヴィッツ は、1935年ポーランド ワルシャワ生まれ。1959年アメリカに渡り創作活動を始めます。
1969年に「空とぶ船と世界1のバカ」でコルデコット賞、1980年の「たからもの」と1999年の「ゆき」で、コルデコット賞オナー賞を受賞しています。
最近では、「おとうさんのちず」が、高く評価されています。
初版、邦訳とも2006年の作品で、原題は、So sleepy story。
「ねむい ねむい よるが くると、
おつきさまも おうちも ねむい ねむい」
という書き出しで始まるのですが、全ての物が擬人化されているのが、最大の特徴です。
テーブルやカーテンや絵から、椅子や皿や時計に至るまで、夜なので静かに眠っているのです。
そこに、外から楽しい調べが聞こえてくると、みんな踊りだします。
お皿とか椅子が楽しいそうに踊る姿を見て、気にいるお子さんは多いはず。
2時間位、踊りが続くのですが、その不思議な調べが聞こえなくなると、またみんな眠りにつくのです。
とても単純な話なのですが、擬人化された動きがとてもコミカル。
カーテンの表情なんて、実に上手く表現したものだと関心してしまいました。
2歳位からのお子さんでも、充分に楽しめる作品としてオススメします。