8歳になる息子は、欲しいと思ったものは必ず手に入れるぞ、とばかりに宝物にするから、とねだります。
そしてやはり、きれいな箱を見つけると、大切なものを入れるから、と言って欲しがります。
このおうさまの、美しい箱に入れるための宝物を捜しに行く、かわいいイラストが息子と重なりました。
でもおうさまの宝物にしたいものは、すてきなおもちゃや、美味しそうなお菓子ではありませんでした。
宝物が見つからないと泣いてしまい、動物たちに慰められたおうさまは、その後、自身のやさしい心を見つけました。
きれいな箱は、何かを入れなければならない、なんてことはなくて、だれかのために、大いに役立てることが、できるのです。
おうさまの箱、つまりはおうさまの心は満たされて、箱には思い通りの宝物が入っていました。
わくわくするぐらいのお話に合う素敵なイラストが、ほっこり優しい世界に連れて行ってくれました。