新しい角度から世界をみると…世界は変わる、ということを街中の人のエピソードから分からせてくれる絵本です。
ななめねこのマネをしてななめに傾くと、何かが見つかったり出会えたりして人々が幸せになりました。最後はななめになった世界から、まっすぐねこになって去っていきます。
何が幸せか?どうすれば見えてくる?と考えさせられます。
小さなきっかけだったり通常時では間違いと言われるものがとっても重要だったりすることを改めて認識したり、あるいはいつもの日常と違う事がしあわせと感じているだけかも?と、子供や自分に問いかけながら意見を交換しあえるお話だなと思います。
皆がマネをしてのってくる人間の性質も描いていたり、皮肉もまじえたエンディングで余韻も残していたり、色々な語りたいポイントが沢山含まれています。
また、リアルな写真風の絵、カラフルな絵、鉛筆書き風の白黒の絵、等様々なタッチの絵がセンス良く融合していて芸術センスも磨かれそうです。
豊かな挿絵たちが更にストーリーに味を出し際立たせているように思います。