人間のふりをして、食べ物をもらいに行ったキツネのホイティが、三人のおかみさんに、正体を見破られているとも知らずに、調子にのり、最後は仕返しをされてしまうという笑い話。
スリランカのお話しですが、キツネが人間を化かすというのは、アジア共通なのだということを知り、なんだか嬉しくなりました。そして、正体を見破った時点で、キツネを捕まえたり、乱暴したりしないで、ことの行方を最後まで見守る、スリランカ人のおおらかさには、驚きました。なんて、心に余裕があり、知的な人々なのでしょうか。
それとは、逆に、スリランカのキツネは、日本の昔話に度々登場する、完璧に人間を化かしてしまう憎たらしいくらいずる賢いキツネとは対照的に、ちょっとお間抜けで、憎みきれない存在として描かれています。
お国柄の違いが、楽しめました。