タイトルを見るとしあわせの文字。このしあわせという文字とから、この絵本を開いてみたい衝動にかられました。
先に、文字がない絵本であることを知ってページをめくったのでより、期待感がましました。
そして、デッサンされたようなモノクロの絵、これがまたこの絵本に対して想像力をかきたてられます。
あえて、白黒の世界で書かれているだけの絵にはきっと作者の意図があるのだと思います。でも、モノクロながら、おじいさん、おばあさんの表情を見るだけでも今の感情を読み取ることが出来ます。
もしかしたらこの読み取りも個々によっては感じ方が違うでしょう。
そこにはきっと決まりがなくて、自身で考えながら読んでほしいというメッセージがあるのではないかと私は受け止めました。
文字がないからこそ・・そこにないストーリーを必死に考える事が出来ます。
とてもとても奥が深い絵本でした。
しあわせのはね・・・
後半部分の展開は考えさせられる場面が次々登場しました。
でも、最後のエンディングには・・これからしあわせが待っているような明るさをモノクロの中にも感じました。
素敵な感性の作者が書かれた絵本です。
文字がなくても最後はこのストーリーを存分に感じることができました。