私が、初めて自分用に買ってもらった絵本が「だるまちゃんとてんぐちゃん」でした。
この絵本には、子どもが喜ぶ要素が盛りだくさんに詰まっています。一つ目は、てんぐちゃんとだるまちゃんのやりとり。子どもの頃って、友達の持っている物がたまらなく素敵に思えるものですよね。そんな子ども心がだるまちゃんの言動に投影されています。二つ目は、見開きのページいっぱいに描かれている、様々なアイテム。同じ種類の物でも、こんなに沢山あるんですね。何度見ても楽しくなります。三つ目は、だるまちゃんのために必死になって、知恵をめぐらせるだるまどんの存在。ちょっぴり間が抜けているやさしいお父さんが、今度はどんなアイデアで、息子の願いを叶えるのかを予測するのも楽しみでした。(前のページにちゃんとヒントが隠されているのです)
また、てんぐちゃんが、真似っこをするだるまちゃんを「だるまちゃんのもいいね」と温かく受け止めてくれることも、このお話の良いところではないでしょうか。
とにかく、ユーモアたっぷりで、加古さんらしさが詰まったお薦め絵本です。