この絵本、2歳の誕生日に義母に貰ったのですが、なかなか内容が難しかったため、4歳になった今まで本棚にしまっておいた絵本です。
子ぎつねを病気で亡くした母ぎつねが、毎夕電話ボックスに通う男の子との出会いを通して、死の悲しみを乗り越えるお話です。
自分の子供を亡くした悲しみというのは、想像がつかないくらいの悲しみだと思いますが、もし自分が母ぎつねの立場だったら・・・と、自分と母ぎつねを重ね合わせずにはいられませんでした。母ぎつねの子ぎつねを思う、深い愛情が痛いほど伝わってきます。
子ぎつねが死んでしまったのが可哀想で、娘は目に涙を溜めていました。4歳の娘でも感情移入してしまうくらい、優しい絵と温かみのある丁寧な文章で綴られています。読み終わった後、甘えん坊の娘がいつも以上に甘えてきました。
「死」というのは、直面して初めてその厳しさを知るもの。絵本を通して、命について少しでも感じるものがあればと思います。