教文館さんの2月のイベントでこの本を取り上げていたので、気になって読んでみました。
素晴らしい内容でした。
監修したトヨミ・アイガスさんが「はじめの言葉」で語ってくれていますが、この本は、アフリカ系アメリカ人の音楽の歴史をアートで描いた作品です。
奴隷商人によって否応なくアフリカから新大陸へ連れてこられたアフリカ人奴隷。彼らの心の叫びが新しいリズム(歌)として誕生し、ある時「ブルース」というリズムの形を生んだのですね。
しかも、その後も彼らの時代の境遇によって、リズムは形を変え、
「ラグタイム」「「ジャズ」「スウィング」「「ビバップ」「「ゴスペル」「ブルーズ」「ソウル」「ブラック・ロック」そして、「ラップ」や「ヒップ・ホップ」へと、新しいリズムが誕生していったなんて、すごいです。
このアフリカ系アメリカ人の歴史と音楽の歴史を融合させて、絵本にしてしまおうというトヨミさんの考え方、斬新で面白いと思いました。
アートはミシェル・ウッドさんという方が描いてくれています。
鼓動を感じる力強いタッチの絵でした。
解説がたくさんついているので、読み聞かせには向きませんが、何かの折に子どもたちに紹介したい1冊です。