初めの数ページを読んだだけで、胸がいっぱいになってしまいました。私の名前を呼ぶ、父や母の声が聞こえるような気がして。
「こんな願いを込めて、あなたの名前をつけたんだよ」という話を聞かせてもらった時は、くすぐったいと同時に誇らしいような気持ちになったっけ。
幾度となく呼ばれたこの名前も、今はもう二度と呼んでもらうことが叶わなくなってしまいましたが、いつでもどこでも自分と一緒にいてくれる名前は、親からの最高のプレゼントだと思います。
誰もが望まれて生まれてきた。誰もが幸せになる権利がある。自分のことも、周りの人のことも大切にしようと思える、温かい絵本です。