スキー好きの私には、スキーと名の付く絵本にワクワクでした。
表紙の空の色、水色が、何とも鮮明な、普段遣いではない明るい色で気になりました。
私は、ウッレ(面白い名前だなぁ!)の気持ちがよくわかりました。
私が、スキーが好きになったのは、雪景色の中に、ウッレが出会った、霜じいさんや雪どけばあさんに会えるような気がしていたからかもしれないと、この本を読んで気づきました。
滑っていると本当に、木々の間から、妖精が現れるような幻想的な気持ちになるからです。
ウッレがそれを体験していて、とても嬉しくなりました。
厳格な冬王さまの厳しさは、きっと冬の自然の恐ろしさを表しているのだと思います。冬王さまのお城に働くこびとたちは、サンタクロースのお手伝いさん、冬の楽しさを教えてくれます。
雪どけばあさんは、雪を溶かしてしまって、スキーをする私たちも寂しい思いをしますが、雪解けのあと、春が来ることもまた明るい気持ちになります。
スキーは、一年中できないから、また冬が訪れる喜びもひとしおなのかもしれません。
にこやかな春の王女さまが現れて、心も温かくなりました。