猫の第六事務所は、猫の歴史と地理を調べるところでした。
そこで働く書記の数はいつもただ四人と決まっています。
選りすぐられたということで、やはりプライドがあるのでしょう。そこで働くかま猫は、すすで汚れているからと、嫌われ者でした。猫好きの私にとっては、面白くないお話です。猫の世界でもいじめがあるとは。
でもそのやり方というか、行為やその返す言葉が、少し間が抜けているような気がして、少し救われました。いつの時代でも、どこの世界でも、存在するこの現実に、心が痛みました。
改めて、宮澤賢治の心の奥深さを感じました。