たまごで生まれてきたたまごにいちゃんも、大きくなると殻をやぶって出てこなくてはいけません。でも、お母さんに甘えていたい気持ちがあるから、いつまでもたまごのままがいいのです。おとうとがたまごから出て、ひよこになっているのに、たまごにいちゃんはたまごのままです。でも、ある日、たまごにひびが入って、とうとう殻から出てしまいました。そんな姿を見て、お母さんは「とってもすてきよ」とほめてくれます。おとうとも「かっこいいよ」とほめてくれます。水たまりにうつった自分の姿を見て、たまごにいちゃんはつぶやいた言葉が・・・・読んでいる人の心にしみこみますよ。絵本を子供に読みながら、親のあり方まで教えてくれるような絵本です。たまごのままでいたいといったたまごにいちゃんにお母さんは「早くたまごから出てきなさい。」なんて一言も言わないのです。子供の自立をしっかり見守っているお母さんの姿、見習いたいです。