こども用の小さな木のいすが、主人公のおはなしです。
心を込めて作られたいすの寿命に対して、いすがこどもに必要とされる時期は、
あまりにも短い。
乳幼児期に登場する子育てグッズは、みんなそういう運命かも知れません。
でも、いすは、こどもの成長と共に、お蔵入りするのは、イヤだったんです。
だって、もっともっと、ちいさいこどもとなかよくしたい。
物置を抜け出して、夜道を歩くいすの姿は、本当に淋し気で切なくて
胸がつぶされそうになりました。
でも、最後にしあわせな結末が・・・。
現在進行形で、ちいさいいすと過ごしている世代の親子よりも、
その時期を通り過ぎてしまった人たちへの絵本だと思います。
私も、わが子のちいさい頃を思い出しながら、何度も読み返しました。
この本の作者、竹下、鈴木ご夫妻には、高校生の息子さんがいらっしゃいます。
数年後の、希望的観測も込めた絵本なのかな♪
全部の絵を、ベニヤ板に描いたそうです。
後半に出てくる古道具屋さんの屋号「閑猫堂」は、竹下先生のブログと同じ名前です。
ブログの「絵本の作り方」の欄を覗くと、この絵本の製作過程がわかって、
また楽しいと思いますよ。