お話の内容を知ってか知らずか、
小1の三女が学校の図書室で借りてきた作品です。
おばあちゃんを亡くして一人になった おじいちゃんが泊まりに来ます。
食べる時に音をたてたり、手鼻をかんだり、就寝時に入れ歯を外したりと
今まで見たことのなかった、おじいちゃんの生活ぶりに興味津々な兄妹の姿が
なんとも微笑ましいような可笑しみを醸し出しています。
人目につかないように、早朝に内緒で公園のバラの手入れをしたり、
長居し過ぎないうちに暇したり、その時にも孫たちやお嫁さんに
プレゼントや謝礼を気遣ったり、おじいちゃんの律儀さがよく分かります。
ワタクシゴトで恐縮ですが、私も5年前に母を病気で亡くして
実家の父が一人暮らしをしているので、残された親を不憫に思う子供の気持ちも
その気持ちを有り難く受け取りつつ、重荷になるまいと自戒する親の気持ちも
その両方が手に取るように分かる気がします。
両者の気持ちを考えると、なんとも切なくなって瞼が熱くなる作品です。