昔話の力太郎は、日本一の力持ちでいつでも力がでるのですが、このなば(きのこの方言)太郎は、泣かないと力が出ません。それも、腹のそこから大きな声をあげて泣かないといけないのです。我が家の兄弟も、こちらがみっともないなと思うくらい大声を張り上げて泣きます。そこらへんが、相通ずるものがあるのか、このお話はとても大好きなようです。
このなば太郎は私欲が全く無くたまたま泣いて力が出たから怪力の持ち主と分かったので、これを使って大仕事をしようとは思っていないところが、なんだか人間味があって私も好感のもてる作品でした。
熊本に生まれた作者が、九州の阿蘇地方の伝説を元にして作ったお話のようです。