ある日、図書館にライオンがやってきた!きまりに厳しい
メリウェザー館長は“おおきな声を出さない”なら
来てもいい、と言います。いつしかライオンは図書館を
訪れる人々にとって、かけがえのない存在に。
この絵本に登場するライオンは、おはなしが好きな
「気立てのいいライオン」です。でもライオンはライオン、
最初に受け入れる時って、なかなかドキドキものですよね。
ところが、メリウェザー館長は、きまりを守るなら誰でも
受け入れるというスタンス。たとえ、猛獣でも、というのは
ファンタジーの世界のことではありますが、
「異端児」を受け入れることで、その集団が変わるという
比喩のようにも思えました。
ケビン・ホークスさんは、『ウエズレーの国』で絵を
描いている方です。最初、この本とタッチが違うので、
同じ描き手さんと気づきませんでした。
『ウエズレーの国』は、まばゆい陽の光が描かれ、大好き
なのですが、『としょかんライオン』では、図書館の静寂が
淡い色彩で表現されていていて、とても素敵です。
この絵本を読むと、ライオンに寄りかかって本を読みたく
なること、間違いナシです!