ひろしくんは新しい自転車を買ってもらったので、もう乗らなくなった三輪車を捨ててくるように言われてしまいます。一度はごみ捨て場に捨てた自転車ですが、雨にうたれる三輪車を見ると気になって、ごみ捨て場に戻ってきてしまいます。そこへいろんな生き物がやってきて、「その三輪車くれないかな?」と言います。けれどもひろしくんは、あれこれ理由をつけてお断り。最後にごみ収集車がやってきて、ひろしくんはやっぱり三輪車を手放せず、「これはぼくの三輪車だ。もう捨てたりしないぞ」と持ち帰るのでした。
いろんな生き物とひろしくんのやりとりがおもしろかったです。絵は落ち着いた色合いで、あたたかみがあり、素敵です。
ものが捨てられない私には、ひろしくんの気持ち、わかります。もう乗らなくなっても、これまでの思い出があるし、愛着があるんですよね。いつか自然に手放せるときがくるまで…持っていたっていいよね。