1998年刊行。大豆の種を蒔いてから収穫するまでの様子、利用法、大豆に関係する行事や昔話、不思議な性質などを紹介する絵本。
身近な食べ物なのに、意外と知らないことばかり。
節分で撒く大豆と、豆腐と、味噌と、枝豆が同じ豆だとは。がんもどきや油揚げ、納豆など、加工品もたくさんあるけど、全部大豆。普段の食事が大豆に大いに支えられていることがわかる。
栽培の方は、全然しらないことばかり。
大豆を植えると、根っこに微生物が住み着き、大豆と一緒に共同生活を始める。お互いに持ちつ持たれつである上、大豆の収穫後も、よい影響が畑に残るという。
こんなに有用な植物は珍しい? いや、実は、人間がきちんと調べていないだけで、植物はどんな植物も何かの役に立っているのだろう。
鳩が大豆を食べたり、枝豆になった後からはカメムシとの闘いがあり、きれいな大豆を収穫するのは大変だ。お店で見かける粒のそろった傷のない大豆は、実は大変な手間暇をかけて育て、収穫し、選別した結果だとわかった。また、鳥や虫に食べられることなく生き残った強運の豆でもある!
大豆の大変さがわかったので、毎日の食事が楽しくなり、ありがたくなった。
今日も、大豆さん、農家さん、ありがとう。