この絵本の主人公は、まだ幼く、とても愛らしい女の子です。そんなあどけない女の子が、突然、あの恐ろしい原爆の悲劇に襲われるのです。
女の子の家の近くには、わらい地蔵がたっていました。しかし、目の前で、水を求めて死んでいった女の子の姿をじっと見ていた地蔵さんが、原爆のもたらした惨状に、恐ろしく険しい顔をしたおこり地蔵に、顔が変わってしまったのです。
涙なくして読めない悲劇ですが、原爆の恐ろしさ、虚しさをしることができます。私たちも、この悲劇が二度と繰り返されないためにも、こういう絵本を子供たちに読み続けてゆきたいものです。