このお話に出会ったのは小学校3年生の時。
担任の先生が国語の時間に読んくれました。
その先生は非常に涙もろい方で、目を潤ませてあったのを今でも覚えています。(ちなみに当時50代の男性教員です)
北の海にある小さな島、チロヌップ。そこは平和な場所でした。
ところが戦争によって全てが変わってしまいます。
疎開のため、島に来る人々は密猟をし、罠をかけます。
そんな非常時に、キタキツネの夫婦はこぎつねを授かるのですが、、、。
子供を守るために犠牲になる父きつね。罠にかかった子供を寒さから守るために体を覆わせる母きつね。そして訪れる死。
本当に悲しいお話です。
人間のエゴ、親子の情愛、戦争と平和、いろいろなことについて考えさせられます。
翻訳され、海外でも評価された絵本です。
美しい絵と文章、悲しいストーリーですが非常にいい作品です。まだ読まれていない方がいらっしゃるならぜひ、手にとってごらんになって下さい。