たいていの大人は子どもに「嘘はついてはいけません。」と教えると思います。しかし、実際に子どもが嘘をつかずに生きるとこの本に出てくる「真実の妖精」のように、人を傷つけたり、嫌な気分にさせたりして、人に嫌われてしまいます。かと言って、嘘をついてもいいと教えるのは・・と大人は悩むと思います。もしこの本が「真実の妖精」が嘘のつかない生き方を貫き通した結果、良いことが起こったという着地点にしてしまうと大人としては困るわけですが、その点この本は嘘をつかないというところから、一人の女の子が自分を受け入れるというところにシフトしたところが上手だと思いました。結果、この「真実の妖精」もほんとうのことしか言えない自分を受け入れることができ、友達までできたのですから。