基になっているのが民話だからでしょうか。
他にも類書があったと思うのですが、これほどに怖いもの知らず展開ははじめてです。
町に出たはらぺこねこは、結婚式の行列を呑み込み、葬式の行列を呑み込み、怪獣と化してタブーとも思われる良識をくつがえしていきます。
さらには月と太陽をも呑み込んでしまうという、神をも恐れぬ悪行を続けます。
少しおとなしめのスズキコージさんの絵ではありますが、この絵本には驚愕してしまいました。
他の話では呑み込まれたカニがはさみでお腹の皮を切り開いたりしていましたが、太陽を呑み込んでお腹の中は焼けたりしなかったのでしょうか。
こんな想像をすると、前に呑み込まれた人たちが可哀想なので、何より無事に帰還したことを喜びましょう。