お父さんとお母さんと小学校3年生の舞の3人家族。両親は仲良し夫婦だったのに、お母さんが仕事で、イタリアに単身赴任することを決めてから、さびしさを抱えている舞。
夏休みにお父さんの妹家族が暮らすアメリカ、ニューヨーク州の山と森に囲まれた、マーガレットビルという村に遊びに行く。3回目だけど、今回はお父さんと舞の二人。
お父さんの妹みちるさん、夫のボブ、同い年の愛ちゃんと弟の海くんと会っても、心のどこかに、すきまがある舞。彼女を温かく見守り、、向き合って話すみちるさんの存在、両親を無くし、養父母と暮らす同い年の新しい友だち、ジェシー。両親が離婚した経験を持つボブの話やビーバーや、やまあらし、鹿の親子といった動物との触れ合いを通して、舞の心の窓がすーっと開いて、素直な気持ちがあふれてくる。
そしてキャンプに出かけた夜、皆でお話作りのリレーをする。舞は素直な気持ちで、強くて、優しくて、温かいお話をする。お話の中では会いたい人に会える。お話は人を元気にしてくれる。物語は、人に勇気を与えてくれる。言葉の持っている力。人から人へ、いいものを伝えていくことのできる力。
小手鞠るいさんは、ニューヨーク州ウッドストックに在住し、森に囲まれた家で、野生の動植物達と触れ合いながら、生活しているそうだ。
日本に居ながら、舞と一緒にニューヨークに行ったような世界を味わうことができた。