はらしままみさんのデビュー作「とうもろこしぬぐぞう」は、ほんとに楽しい絵本です。主人公のトウモロコシが自分の葉っぱを脱ぐ様子を、ばりばり、ぺりぺりとオノマトペを使って表現していて、ページをめくるたびに「次はどうなるの?」とワクワクします。その筋骨隆々で健康的な見た目と、力強い筆致で描かれた表情が、なんとも言えず愛嬌があって、読んでいて思わず笑顔になります。
絵本の最後には、お風呂でほっこりするトウモロコシの姿も描かれていて、子供たちだけでなく大人も心が温まる一冊。シンプルながらも、日常の小さなことがこんなにも楽しい冒険になるんだと教えてくれる素敵な作品です。トウモロコシの皮をむく感覚がこんなにもドラマティックに表現されているなんて、読んでいても共感しちゃいます。ぜひ一読を!