「けんかのたね」というタイトルから、その原因を辿る物語と推察します。
けんかの原因には、偶然であったり、故意であったり、時には誤解から生まれることもあるのでしょう。
けんかには対人関係が背景にあって、受けとり方によっては、悲惨なループを辿ることもあるのでしょう。
どんどん負の連鎖を続けることもあるのでしょう。
けんかを終わらせた後に残るのは何でしょうか。
冷静に考え、相手の気持になること、冷静に考えること、謝罪することがなければ、忘れることができなきれば、記憶の引き出しに貯められていくのでしょう。
このお話は、見方を変えることでわだかまりをなくしたというホームコメディーです。
冷静に考えることによって、丸くおさまった、理想的な仲直りです。
他人事としてではなく、自分事にできたら素晴らしいと思いました。
出発点になったねずみさんのスピンオフドラマは、ありがちな展開だと思いますが、どうでしょう。
仕事で疲れて帰ってた自分を待ち受けていたドタバタに、冷静でいられる父親ってすごいなと、余計なことまで考えました。
大野八生さんの絵が、お話をマイルドにしていると思いました。
今年の課題図書だということですが、大人目線のレビューなので、子どもたちの参考にはなりません。