オランダから始まり、世界のあちこちの国々の「寝るところ」を刺繍で描いた絵本です。
オランダのページでは、屋形船の家で波に揺られて眠るベッド。自転車や水車、チューリップのような
花なども描かれています。
ブラジルやメキシコなどの中南米の国のハンモック。
アフガニスタンの羊の毛で紡がれた絨毯の上に敷いた布団。
西アフリカのガーナでは、中庭の小屋に、水辺で編んで作った敷物を敷いてウトウト。
モロッコなどのアフリカ北部の砂漠地帯では、涼しくなった夏の夜、屋上で風に吹かれて、星を眺めながら
眠る。
豊かな森の広がるカナダやアメリカでは、楓やクルミ、オークなどのとても硬い、丈夫な木で作ったベッドで眠る。
そして日本では、畳に布団を敷いて眠る。お日さまに干してふっくらと膨らむお布団の気持ち良さ。
刺繍で世界旅行ができました。色とりどりの作品は温かく、子どもたちの安らかな時間を見守っているようです。
世界の子どもたちが安心した、満ち足りた眠りにつけるようにと、強く願っています。